ジルコニアクラウンを用いたブリッジ治療
目次
ジルコニアクラウンを用いたブリッジ治療
こんにちは。吉祥寺むらかみ歯科クリニック院長の村上です。
今日は、歯がなくなってしまったところをジルコニアクラウンのブリッジで治療した一例をご紹介いたします。
歯が抜けたまま放置していませんか?
むし歯や歯周病などが原因で歯を失ってしまったあと、
「忙しくて歯医者さんに行けない」
「歯が1本なくても日常生活でそんなに困らない」
などの理由で、そのまま放置してしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
歯が抜けたままにしておくと、
①歯がなくなって空いたスペースへ隣の歯が倒れてくる
②がなくなって空いたスペースへ噛み合う歯が出てくる
③歯が倒れたり出てくることによって、左右のかみ合わせのバランスが崩れてしまう
など、お口の中で様々な変化が起きてきます。
そのため、歯がなくなってしまった後は長期間放置せず、適切な治療を受ける必要があります。
歯を失ったあとの治療法については過去の記事をご参照ください。
ブリッジによる治療例のご紹介
今回は「左上の前歯がなくて見た目が気になる」という患者さまに、
ジルコニアクラウンでのブリッジ治療を行った一例です。
年齢・性別 | 65歳男性 |
主訴 | 左上の前歯がなくて、見た目が気になる |
治療期間 | 2か月 |
費用 | 352,000円(税込) |
~初診時~
初診時の写真になります。
左上3番目の歯が無い状態になっています。
以前に他の歯医者さんで抜いて、そのあと放置してしまったとのことでした。
治療方法について患者さまとご相談させていただき、
左上1番目・2番目・4番目の歯を土台にしたジルコニアクラウンのブリッジにて治療を行うこととなりました。
ジルコニアクラウンってどんな特徴があるの?
ジルコニアクラウンのメリットとデメリット
メリット
①審美性の高さ
色調の自由度が高く、ご自身の歯の色に合わせて作製できるため自然な見た目に仕上げることができます。
②優れた強度と耐久性
ジルコニアは人工のダイヤモンドであり、歯科材料のなかで最も強度が高い素材です。
そのためブリッジや入れ歯、インプラントの人工歯など幅広い治療・設計が可能となります。
③メタルフリー
金属を用いた材料は歯茎の変色や金属アレルギーを引き起こす要因となる可能性がありますが、
ジルコニアは生体親和性に優れ、金属アレルギーのある患者さまにも安心して使用することができます。
④汚れがつきにくく、着色しにくい
表面がガラスのようにつるつるしており、汚れが溜まりづらく衛生的で、着色もしにくいです。
デメリット
①噛み合う歯への影響
ジルコニアは非常に強度が高く噛み合う歯を痛めてしまう可能性があるため、精密な噛み合わせの調整が求められます。
②自費治療のため費用が高額
ジルコニアを含むセラミックを用いた治療は保険適用外のため、保険適用の素材に比べて費用が高額となります。
~型取り前~
土台に使う歯を削り、被せ物が入れられるように形を整えます。
この状態で仮歯を作製し、形態や噛み合わせなどの微調整を行います。
~被せ物セット~
仮歯の形態や噛み合わせを参考に、
最終的な被せ物であるジルコニアクラウンのブリッジを作製、セットしました。
とても自然な色合いで、患者さまも大変満足しておられました。
~被せものを長持ちさせるために~
歯ぎしりが強い患者さまのため、被せものをセットした後にナイトガード(歯ぎしりや食いしばりから歯・顎を守るための装置)を作製しました。
歯ぎしり、食いしばりについては過去の記事をご参照ください。
今後は3か月ごとの定期健診で、メインテナンスを行っていく予定です。
歯を失ってそのままになってしまっている方、被せもので悩んでいる方がいらっしゃいましたら、お気軽に当院までご相談ください。