歯石は歯磨きでは取れない！？歯科医院でのクリーニングが大切な理由

こんにちは！吉祥寺むらかみ歯科クリニック歯科衛生士の村上です。

毎日の歯磨き、しっかりできていますか？歯磨きは口腔内の健康を保つために欠かせない習慣ですが、実は歯磨きだけでは取り除けない汚れが存在します。それが「歯石」です。この記事では、歯石がどのようにして形成されるのか、そして歯科医院でのクリーニングがなぜ重要なのかを詳しく解説します。

 

歯石とは？

歯石とは、歯の表面や歯と歯茎の間に付着する硬い沈着物のことです。歯石の主な成分は、唾液中のカルシウムやリン酸塩がプラーク（歯垢）と結びついて硬化したものです。

• 歯石の形成過程:

  1. 食事や飲み物を摂ることで口腔内にプラークが発生。

  2. プラークが歯の表面に付着し、放置すると唾液中のミネラルが蓄積。

  3. 数日から数週間でプラークが石灰化し、硬い歯石になる。

歯石の問題点

歯石そのものは無害と思われがちですが、実はさまざまな口腔トラブルの原因となります。

1. 虫歯や歯周病のリスク増大: 歯石があると、その周囲にさらにプラークが溜まりやすくなります。このプラークに含まれる細菌が歯茎に炎症を引き起こし、歯周病の進行を助長します。

2. 口臭の原因: 歯石の表面には無数の細菌が住み着いています。これらの細菌が発酵することで、口臭が発生します。

3. 審美的な問題: 歯石は黄色や茶色に変色し、歯の見た目を損ないます。特に前歯に歯石が付着していると、第一印象に影響を与えることも。

歯磨きで歯石は取れない理由

歯磨きでプラークは取り除くことができますが、一度石灰化してしまった歯石は通常の歯ブラシや歯磨き粉では取れません。歯石は非常に硬く、専用の器具を使用しなければ除去することができないのです。

• 一般的な歯磨きの限界:

  • 柔らかいプラークは取り除けるが、硬化した歯石は不可。

  • 歯と歯の間や歯周ポケット内の歯石は特に難しい。

歯科医院でのクリーニングが必要な理由

歯石を確実に取り除くためには、歯科医院でのクリーニングが必要です。プロフェッショナルなケアが提供されることで、健康な口腔環境を維持することができます。

1. スケーリング: 歯科衛生士や歯科医師が専用の器具を使い、歯石を物理的に除去します。超音波スケーラーや手動のスケーラーが使用されます。

2. ポリッシング: 歯石を除去した後、歯の表面を滑らかに磨くことで、再びプラークが付着しにくくなります。

3. 歯周病予防: 定期的なクリーニングにより、歯周病の進行を防ぎ、健康な歯茎を保つことができます。

定期的なメンテナンスの重要性

歯石は放置すればするほど増加し、取り除くのが難しくなります。そのため、歯科医院での定期的なクリーニングが推奨されています。

• 推奨される頻度: 一般的には３ヵ月に一度のクリーニングが理想的ですが、歯周病リスクの高い方は1～2ヶ月ごとの受診を勧められることもあります。

• セルフケアとの組み合わせ: 歯磨きやフロスを使った日常のケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアを組み合わせることで、効果的に歯石の蓄積を防ぐことができます。

まとめ

歯石は歯磨きだけでは取り除けず、口腔内トラブルの大きな原因となります。歯科医院でのクリーニングを定期的に受けることで、健康な歯と歯茎を保つことができ、虫歯や歯周病のリスクを大幅に減らせます。

「歯医者に行くのは面倒」と思う方もいるかもしれませんが、早めのケアが結果的に健康と時間、そして費用の節約につながります。ぜひ、定期的な歯科受診を心がけてください！