歯医者さんでの被せ物の型どり：どんなことしているの？

こんにちは。吉祥寺むらかみ歯科クリニック院長の村上です。

歯医者さんでの被せ物の型どりは、治療の中でも重要な工程の一つです。

型どりがうまくいかなければ、被せ物がうまくフィットせず、再調整や再製作が必要になることがあります。

ここでは、被せ物の型どりのプロセスについて詳しく解説します。

型どりの目的

型どりは、歯の正確な形状を記録するために行われます。

これにより、歯科技工士が被せ物を作成する際に必要な情報を得ることができます。

被せ物とは、クラウンやブリッジなどの人工の歯のことで、これらは患者の歯の形にぴったりと合うように作られます。

 型どりの前準備

型どりの前に、まず歯の周囲を清潔にし、治療箇所を整えます。

この際、必要に応じて麻酔を行い、痛みを感じないようにします。

次に、歯の形状を整えるための削り作業が行われます。

この削り作業は、被せ物がしっかりとフィットするために必要なステップです。

型どりのプロセス

型どりには、以下のようなステップがあります。

1. トレーの選定

型どりのために専用のトレーを選びます。

このトレーは、患者の口の大きさや形に合うように選ばれます。

トレーの選定は、型どりの精度に大きく影響するため、慎重に行われます。

2. 印象材の準備

型どりには印象材と呼ばれる特殊な材料が使われます。

この印象材は、液状やペースト状で提供され、時間と共に硬化して固まります。

印象材にはシリコンやアルジネートといった種類があり、それぞれの材料には異なる特徴があります。

3. 印象材の塗布

準備が整ったら、印象材をトレーに塗布します。

次に、トレーを患者の口に入れ、型どりを行う歯の周りに押し付けます。

この際、患者はしばらくの間、トレーを口の中に保持する必要があります。

4. 硬化と取り出し

印象材が硬化するまで数分間待ちます。

硬化が完了したら、トレーを慎重に取り出します。

この時点で、歯の形が正確に記録された型が完成します。

5. 二次型どり

必要に応じて、さらに詳細な型どりが行われることがあります。

この場合、より精密な印象材を使用し、細部まで正確に記録します。

型どり後の工程

型どりが完了したら、その型を基に被せ物を作成します。歯科技工士が型を利用して、クラウンやブリッジなどの被せ物を精密に作り上げます。被せ物が完成したら、再度患者の口に装着し、フィット感や咬み合わせを確認します。必要に応じて微調整を行い、最終的に固定します。

 型どりの重要性

型どりは、被せ物のフィット感や耐久性に直接影響するため、非常に重要な工程です。

正確な型どりが行われることで、被せ物が自然な見た目と機能を持つことができます。

また、適切なフィット感が得られることで、患者の口腔内の健康も保たれます。

 型どりにおける最新技術

近年では、デジタル技術を活用した型どりも普及しています。

デジタルスキャナーを用いて、口腔内の形状を3Dデータとして取得し、そのデータを基に被せ物を作成する方法です。

この方法は、従来の印象材を用いた型どりに比べて、より精度が高く、患者にとっても快適です。

また、デジタルデータは保存が容易であり、将来的な再治療にも役立ちます。

 患者さんへのアドバイス

型どりの際には、患者がリラックスしていることが重要です。

緊張していると、型どりがうまくいかないことがあります。

歯医者さんとコミュニケーションを取りながら、安心して型どりを受けることが大切です。

また、型どり後には口腔内に違和感を感じることがありますが、これは一時的なものであり、すぐに慣れることがほとんどです。

被せ物の装着後には、定期的に歯医者さんのチェックを受けることで、長期間にわたって健康な口腔環境を維持することができます。

 まとめ

歯医者さんでの被せ物の型どりは、被せ物が口腔内でしっかりと機能するために欠かせない工程です。

正確な型どりが行われることで、被せ物のフィット感や耐久性が向上し、患者の快適さも保たれます。

最新のデジタル技術を活用することで、さらに精密で快適な型どりが可能となり、今後も進化が期待されます。

患者としては、リラックスして歯医者さんと協力しながら、安心して治療を受けることが重要です。