学校歯科健診は何のため?歯科医が徹底解説!
- 2024年7月24日
- 小児
目次
学校歯科健診は何のため?
こんにちは。吉祥寺むらかみ歯科クリニック院長の村上です。
学校歯科健診は、子どもたちの歯の健康を維持するために非常に重要な役割を果たしています。
この健診は、歯科医が学校を訪問し、児童や生徒の歯や口の状態をチェックする定期的な健康診断の一部です。
この記事では、学校歯科健診で何が診られているのか、そしてその重要性について詳しく説明します。
1. 虫歯のチェック
学校歯科健診の主な目的の一つは、虫歯の早期発見です。
虫歯は進行すると痛みや不快感を引き起こし、さらには学業に支障をきたすことがあります。
歯科医は、視診や触診を通じて、虫歯の兆候を確認します。
初期の虫歯は小さな白い斑点として現れることが多く、早期に発見されれば、簡単な治療で進行を止めることができます。
2. 歯並びと咬合のチェック
歯並びや咬合(かみ合わせ)の問題も、学校歯科健診で重要なチェックポイントです。
不正咬合や歯列の乱れは、将来的に顎関節症や咀嚼機能の低下を引き起こす可能性があります。
歯科医は、子どもの成長に伴う歯の位置や咬合の変化を注意深く観察し、必要に応じて矯正治療の専門家への紹介を行います。
3. 歯肉の健康状態のチェック
歯肉(歯茎)の健康も、学校歯科健診で確認される重要な項目です。
歯肉炎や歯周病は、初期段階では症状が少ないため見逃されがちですが、放置すると歯を失う原因となることがあります。
歯科医は、歯肉の色や腫れ、出血の有無などを観察し、適切な歯磨き方法やフロッシングの指導を行います。
4. 口腔内の清潔度のチェック
子どもたちが日常的にどれだけ効果的に歯磨きをしているかも、学校歯科健診で確認されます。
プラークや歯石の蓄積は、虫歯や歯肉炎のリスクを高めるため、定期的な歯磨きの指導が重要です。
歯科医は、歯の表面の汚れ具合を見て、必要に応じて歯磨き指導やフッ素塗布を行います。
5. その他の口腔内の異常のチェック
学校歯科健診では、虫歯や歯並びだけでなく、その他の口腔内の異常もチェックされます。
例えば、口内炎や唇・頬の粘膜に異常がないか、舌の状態が正常かどうかも確認されます。
これにより、口腔内の健康全般を維持することができます。
6. 親と子どもへの教育
学校歯科健診は、子どもたちの歯の健康状態を把握するだけでなく、
予防教育の場としても重要です。歯科医は、健診の結果を基に、子どもたちやその保護者に対して、日常の歯磨き方法や食生活の改善についてアドバイスを行います。
特に、甘い飲み物やお菓子の摂取が虫歯の原因となることを説明し、バランスの取れた食事の重要性を強調します。
まとめ
学校歯科健診は、子どもたちの歯の健康を守るために欠かせない取り組みです。
虫歯の早期発見や歯並びのチェック、歯肉の健康状態の確認、そして口腔内の清潔度の評価など、さまざまな側面から口腔の健康を総合的に診断します。
さらに、親子への教育を通じて、日常生活での予防習慣を根付かせることができます。
これにより、子どもたちが健康な歯と口を持ち続け、健やかな成長を遂げることが期待されます。学校歯科健診の重要性を再認識し、定期的な受診を心がけましょう。